ざっくり3行でいうと
- 原油価格の上昇を受けて電気料金が上がり続けています。
東京電力の2022年9月の燃料調整費は 5.13円/kWh です。 - 冷房と除湿では同じ設定温度なら除湿の方が省エネであることが知られていますが、単に除湿にしただけでは暑くて安眠はできません。
設定温度を下げれば安眠は可能ですが その場合冷房と比べて省エネかどうかは調査が必要。 - 冷房であっても除湿であっても 外気温によって消費電力が変化するのは同じ傾向です。
冷房と除湿で設定温度の違う消費電力データを多く取りどちらが省エネか調べます。
ポヨヨンは一人暮らしです。
翌朝起こしてくれる人はいないので、朝はすっきり目覚めたいし疲れを翌日に残すわけにもいきませんので安眠にはこだわっています。
そういった理由もあっていつの頃からか夏の睡眠はエアコンをつけっぱなしにして、安眠できる環境を整えています。
電気代の値上げがとまりません。
東京電力の2022年9月の燃料調整費は 5.13円/kWh で、平均モデルの30A契約、使用電力量:260kWhの場合、燃料調整費の上乗せ分は1,334円 / 月です。
節約の為に色々調べると、除湿の方が電気料金を節約できます。
そこである夜、冷房28度設定から除湿28度設定にして布団に入ったんですけど暑くて汗だくで夜中に目が覚めました!
イライラMAXで、結局その夜は設定温度を2度下げてどうにか寝ましたが、翌日は1日中眠むかったです。
つまり、設定温度を下げれば除湿でも寝れるけど これって節約になるの?という疑問がでます。
そこで今回は 冷房 × 除湿 × 安眠 × 節約 という4つの疑問をまとめて解決します!
最後までよろしくお願いします。
除湿モードでは暑くて寝られない!
冷房では快適でもその温度設定のまま除湿にしたら実際暑いんです!
これは除湿モードでは風がほとんど出ないので体感温度が下がらないからですね。
体感温度が適切に下がらなければ安眠はできません。
その為に除湿の設定温度を下げなければいけないのであれば、 どっちが安いのか分かりませんよね
エアコンの消費電力は設定温度に依存します。
同じで設定温度なら冒頭の東京電力の測定結果にある様に除湿の方が電気料金が安いのですが設定温度が異なる場合は冷房と除湿のどちらが節約になるのでしょうか?
今回調査する内容
ポヨヨンは28の冷房 (風量は弱風)で寝ています。
色々安眠できる設定を試した結果 この設定に落ち着きました。
今回安眠できる除湿設定の消費電力を測定し、除湿設定で本当に節約ができるのかどうか探っていきます。
冒頭にお話しした通り、28度の除湿設定では暑くて寝る事ができませんでした。
その後試した結果、27度と26度の除湿設定でも安眠できましたのでこの設定値の消費電力を測っていきます
モードと設定温度
安眠できる設定を調査したところ、次の3つになりました。
- 28度 冷房 : 快適睡眠
- 27度 除湿 : 寝始めは少し暑い気がするけど朝まで快眠できました
- 26度 除湿 : 冷気のゾクゾク感で寝始めは快適!朝まで快眠できるけど体の半分に布団が欲しい温度です
エアコン、測定機器、電気料金について
部屋の広さ : 6畳
エアコン : 富士通ゼネラル製 AS-V25W(2010年モデル)
電力測定 : サンワサプライ TAP-TST5 ワットチェッカー
電気料金 : 2022年9月の燃料費調整単価を反映し 1kWh あたり32円として計算します。
エコワットをコンセントに差込み家電製品をつなぐと、現在の消費電力、積算電力量、が表示されます。
冷蔵庫やテレビ、洗濯機の消費電力を測定して節約に役立てることができますよ。
この製品は古いので廃版になっています。
現在の製品では1時間当たりの電気料金や、積算の電気料金、電力量だけでなく、C O 2 排出量まで表示してくれる優れものです。
外部リンク:節電 エコチェッカー ET30D
測定結果について
エアコン設定:冷房 28度 弱風
日付 | 夜12時の外気温 | 夜12時 → 朝6時の | |
電力消費量 | 電気料金 (32円/kWh) | ||
7月26日 | 26.1 度 | 0.58 kWh | 18.6 円 |
7月30日 | 27.2 度 | 0.69 kWh | 22 円 |
8月2日 | 28.8 度 | 1 kWh | 32 円 |
8月5日 | 23.1 度 | 0.17 kWh | 5.4 円 |
8月7日 | 25.1 度 | 0.26 kWh | 8.3 円 |
8月15日 | 28.4 度 | 0.67 kWh | 21.4 円 |
平均 | 18.0円 |
エアコン設定:除湿 27度 風量自動
日付 | 夜12時の外気温 | 夜12時 → 朝6時の | |
電力消費量 | 電気料金 (32円/kWh) | ||
7月27日 | 26.7 度 | 0.34 kWh | 10.9 円 |
7月29日 | 26.5 度 | 0.5 kWh | 16 円 |
8月1日 | 28.4 度 | 0.68 kWh | 21.8 円 |
8月3日 | 29.6 度 | 0.74 kWh | 23.7 円 |
8月8日 | 29.3 度 | 0.46 kWh | 14.7 円 |
平均 | 17.4円 |
エアコン設定:除湿 26度 風量自動
日付 | 夜12時の外気温 | 夜12時 → 朝6時の | |
電力消費量 | 電気料金 (32円/kWh) | ||
7月28日 | 23.9 度 | 0.5 kWh | 16 円 |
7月31日 | 28.9 度 | 0.79 kWh | 25.3 円 |
8月4日 | 22.3 度 | 0.34 kWh | 10.9 円 |
8月6日 | 22.5 度 | 0.29 kWh | 9.3 円 |
8月9日 | 30.4 度 | 0.92 kWh | 29.4 円 |
平均 | 18.2円 |
測定数が少ない為か平均すると横並びになってしまいました。
これでは傾向が見えませんね。
そこで、25度以上の熱帯夜だけで平均を求めた値が下の表になります。
設定温度 | エアコン設定 | 電気料金平均 |
28度 | 冷房 | 20.5 円 |
27度 | 除湿 | 17.3 円 |
26度 | 除湿 | 27.4 円 |
*傾向から分かる事
結果は快適に寝る事ができる冷房設定と除湿設定で電気料金を比較すると除湿設定の方が冷房に比べて約16%節約できることが分かりました。
夏の寝苦しい夜に除湿機能を使うだけで16%も電気代が節約できるならこれを使わない手はありませんね。
除湿睡眠のメリット/デメリット
今回除湿の睡眠を体験してみて分かったメリット/デメリットについて書きたいと思います。(電気料金以外)
メリット 音が静か
除湿では一定間隔でしかファンが回らないので静かです。
冷房ではファンのカタカタ音がするんですよ。(10年物なので仕方がない?)
寝てる時は小さな音でも気になるんですよね。
デメリット 体温が下がりにくい
風呂上り直後の体温が高いままの除湿睡眠はできません!
除湿では風が無いのでお風呂上り後は暑くて汗だくになります。
寝るまでに冷房でを使って体温を下げる必要があります。
まとめ
寝苦しい夏の夜をお得に節約するなら除湿機能を上手に使いましょう!
今回の検証では除湿機能の設定温度を冷房と比べて1度下げても約 16% の節約ができています。
今年の夏もまだまだ寝苦しい夜は続くと思います。
一度試してみてはどうでしょうか。
また電気の消費量を測ることができるエコチェッカー等を使えば簡単に消費電力や電気料金を計測できます。
家電の裏に貼ってある仕様表の消費電力では正確な消費電力は知ることができません。
価格も高くないので1台あると便利ですよ!
最後まで読んで頂きありがとうございます。
良い夏の安眠ライフを!